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<入眠儀式> 入浴が眠りを変える

毎日何気なく入っているお風呂。実は、そこには快眠の秘訣がいっぱいあります。
ここでは、入浴のメリットを睡眠の観点からお伝えします。

○温熱効果
ぬるめ(38~40℃)のお湯に20分程度ゆっくり浸かると身体の中の体温(深部体温)が上昇します。

睡眠は体温と密接に関係しており、体温が下がるときに眠気をもよおします。就寝前に入浴によって少し体温を上げてあげると、身体が自然と体温を下げようと働きますので、より入眠しやすくなります。

また、入浴によって血行が良くなると、入眠時に身体の中の熱を外に出しやすくなり、さらに寝付きを良くてくれます。加えて、睡眠中に分泌された成長ホルモンが効果的に体全体に行き渡ることで、疲れが取れやすくなります。

○水圧効果と浮力効果
お湯の中では水圧によって身体全体が押され、マッサージ効果が得られます。日中の緊張やストレスによって凝り固まった身体を水圧のマッサージ効果でほぐしていくことで、自然と心の緊張もほぐれるのです。

また、お風呂に入ると、体重が1/10の軽さになることから、その開放感によって副交感神経が働き、リラックスすることが出来ます。

お風呂

そう、入浴は、あなたの寝付きの良くし、眠りを一層深いものとし、疲れの取れやすい身体にしてくれる、とても大事な入眠儀式なのです。

しかし、こんな大事な儀式が睡眠にとってマイナスになることがあります。それは、42℃を超えるような熱いお湯に浸ったり、熱いシャワーだけで入浴を済ませた場合です。

熱いシャワーだと、身体の表面だけが温まり、内部は冷えたままです。また、熱いお湯が交感神経を刺激し、就寝に向けてリラックスすべきところが、逆に緊張した状態になってしまいます。

なお、お湯の温度と入浴時間は季節やその人の体質によって、多少の変化をつけることも必要かもしれません。例えば、冬場は夏場より1~2℃高めに設定し、入浴時間を少し長めにとる、といったことです。

また、長い時間入浴をすると心臓への負担もかかってきますので、気候や体調などを考えながら、半身浴も取り入れてみてください。

入浴の時間は、就寝1~2時間ぐらい前が理想ですが、これも季節によって変化させても良いでしょう。例えば、冬場はせっかく上昇した深部体温がすぐに下がってしまわないように、入浴の時間を少し遅らせたり、入浴後、就寝までの間は身体を冷やさないようにしてみてください。
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入眠儀式とは <おやすみのおまじない?>

毎晩、就寝する前に何か決まったことを行い、それを習慣づけると、それを行うことによって自然と眠りにつきやすくなります。

就寝前にゆっくりと入浴し、入浴後にハーブティーを飲んだり、好きな香りを嗅いだり、音楽を聞いたり、本を読む、歯を磨く、パジャマに着替える、等々、何でも結構です。

それらは「入眠儀式」と言われています。

いきなり「さあ寝るぞ」といっても、なかなか自分の心と身体はすぐに反応してくれません。疲れが溜まり、寝不足ですぐに眠れたとしても、心と身体の緊張がほぐれていないことから、眠りが浅いものになることもあります。

就寝前に少し時間を作り、あなたなりの入眠儀式を行ってから眠ることで、その儀式が、知らず知らずのうちにあなたの心と身体をONモードからOFFモードに切り替えてくれるものです。

犬ご飯

「パブロフの犬」の実験では、パブロフは犬に食事を与える際に必ずベルを鳴らしました。犬は食事をする際に食べながら唾を出すのですが、これを何度も繰り返すと、食事を与えなくても、ベルを鳴らしただけで犬が唾を出すようになるそうです。

これは条件反射と呼ばれ、入眠儀式も条件反射と似ています。まだ眠くなくても、毎日就寝前に行う「あなたなりの眠りの儀式」を行うことで自然と眠気がやってくるのです。

眠りを妨げるモノが寝室にないでしょうか?

知らず知らずのうちにあなたの睡眠の質を下げている、そんなアイテムがあなたの寝室にないでしょうか?

ここでは、睡眠の質を下げる可能性があるものをご紹介します。

○電磁波
パソコン・携帯電話・テレビなど、電気製品からは電磁波が発せられており、これが睡眠ホルモンである「メラトニン」を減少させる可能性があるとも言われています。また、電磁波過敏症と呼ばれ、これらの電磁波に過敏に反応し、不眠症を始め、様々な体調不良を訴える人もいます。

電磁波の健康及び睡眠に与える影響については、今も研究が進められており、まだはっきりとした結論は出ておりません。よって、あまり気にし過ぎるのも良くありませんが、電化製品からは音も生じます。

少しでも不安に感じる方は出来る限り、寝室から除外してはどうでしょうか?大切なことは、寝室は「心地よい」空間であり、不安なものや不快なものは出来るだけ少なくすることです。

なお、部屋数の都合上、寝室を持てない方は、電磁波を発する製品を出来るだけ寝床から離す、電源をOFFにするといったことからでも始められます。

テレビ

○ブルーライト
パソコンやスマートフォン、薄型テレビなどは、電磁波だけでなく、ブルーライトと呼ばれる光を多く含みます。

ブルーライトとは、青色領域の波長の短い光であり、太陽の紫外線に近いものです。波長が短いために光が散乱しやすく、目を疲れやすくします。また、太陽の紫外線に近いことから、メラトニンの分泌を抑制してしまいます。

朝、太陽の光を浴びてセロトニンが分泌され、日中活発に活動する準備が行われますが、ブルーライトを夜浴びるということは、自分で朝と同じような状況を作っていることになります。その結果、当然、睡眠のリズムも狂います。

また、散乱しやすい光を見続けているので、目の筋肉は自然と緊張し、就寝前にリラックスすべき時に、その全く逆の状況を作ってしまいます。

どうしても就寝前に使用する必要が出てしまった場合は、出来るだけ短時間で済ませることはもちろんですが、ブルーライトをカットしてくれる眼鏡を使用したり、モニターの照度を落とすなどしてみましょう。最近では、設定した時間になると、自動的にモニターの照度を落としてくれるような無料ソフトもありますので活用してみてください。

○ペット
ペットはモノではなく、いつもあなたを癒してくれる大切な家族です。その癒しパワーがあなたのストレスを和らげ、眠りにも貢献しているはずですが、ペットが逆にあなたの睡眠を阻害している場合もあります。

アメリカのメイヨークリニック睡眠センターが行った調査によると、ペットが原因で眠れないことがある患者さんが10%もおり、しかも年々増加傾向にあるようです。

原因としては、散歩の催促、鳴き声、いびき、徘徊など。心当たりがある方は、ペットのしつけを始め、何か改善できることはないか考えてみましょう。

睡眠に最適な寝室(寝具)の色は何色?

私たちは日頃、いろいろな色に囲まれて生活をしていますが、それぞれの色にはイメージがあり、それが心理的に影響を及ぼすことがあると言われています。

例えば、闘牛が赤いマントを見て興奮するように、赤色が神経を興奮させることがあったり、逆に青色を見ると気持ちが落ち着いたりと。

闘牛
(引用:Planetsave)

寝室(寝具)の色を考える際にも単純に好き嫌いだけでなく、鮮明な色よりは、出来るだけ落ち着いた淡い色の中から、自分が安心できる、心地よいと感じることができる色を使用してみると眠りの質が変わってきます。

米ホテル経営企業のTravellodge社が2000件の家を対象に内装や寝具の色など、寝室に使われている色と住人の生活習慣を調査したところ、色によって睡眠の長さが異なることが分かったそうです。

1位 青色 7時間52分
2位 黄色 7時間40分
3位 緑色 7時間36分
4位 銀色 7時間33分
5位 オレンジ色 7時間28分
6位 赤色 6時間58分
7位 金色 6時間43分
8位 灰色 6時間12分
9位 茶色 6時間5分
10位 紫色 5時間56分

睡眠時間が最も長かった色は青色で、続いて黄色、緑色、そして、最も睡眠時間が短かったのは、紫色、続いて茶色、灰色だったそうです。カラーセラピーの専門家によると、紫色は「創造性や無意識の思考を刺激する」ようですので、気持ちをリラックスさせることが難しいのかもしれません。

眠りが浅いと感じている人は、意図せずに眠りに向かない色の寝具を使っている場合があるかもしれません。

自分が好きな色、心地よいと感じる色を選択するのも良いことですが、色の心理的効果にも少し気を使ってみると睡眠の質が向上するかもしれません。

睡眠中の防音対策

寝入りばなや就寝中に物音が聞こえるとどうしても気になって眠れなくなったり、途中で目が覚めてしまったりしがちです。

睡眠時は、図書館(騒音レベル30~40dB(デシベル))と同じぐらいの静けさは最低限必要であり、騒音レベルが40dbを超えるようだと眠りが浅くなるなど、睡眠に影響を及ぼしてしまいます。

騒音

防音カーテンや耳栓などを活用して睡眠が阻害されない環境を作りましょう。

また、逆に静か過ぎて、神経過剰気味になり、時計の秒針の音や自分の心臓の音が気になる方は、単調なリラックス音楽や自然音CDを就寝時に流してみるといいでしょう。

なお、ラジオを聞きながら眠る方もいますが、ラジオは会話が入り、それに聞き入ってしまうこと、途中で抑揚のある音楽が流れることもありますので、睡眠の質を高めるという意味では、お勧めは出来ません。

ただし、それがなくなると眠れなくなるというのであれば、逆に睡眠の質を下げてしまいますので、出来るだけ枕元から遠ざけ、音量を小さくしてご使用ください。

寝室の温湿度環境

寝室が寒すぎたり、暑すぎたりして、睡眠中に不快を感じると、眠りが浅くなり、中途覚醒しやすくなります。寝室に温湿度計を備え付け、冷暖房をうまく活用して、睡眠に適した環境を作りましょう。

夏場は、温度が28度、湿度が55~60%を超えると睡眠に悪影響を与えると言われています。

寝室に入った瞬間に「心地いい」と感じられる快適な温度調節をするだけでも寝付きが随分変わります。夏場であれば、就寝前1時間に、あらかじめ寝室を25~26度ぐらいに冷やして快適な空間を作っておきましょう。

なお、寝室が南向きの場合、日中太陽の光で壁も温かくなっていますので、扇風機を回して、壁も冷やしておくとさらに良いでしょう。

冬場であれば、暖房で27~28度くらいに温め、部屋が乾燥しないように、就寝前1時間に、加湿器をかけて、準備をしておきます。

注意しておきたいのは、眠りに入る時間と起きる時間では体温が変わっている点です。多くの方が夏場に冷房をつけたまま眠ってしまい、明け方に寒くて目を覚ましたり、さらには、体調を崩してしまったことがあるでしょう。

風邪

人の体温は、明け方に向けてどんどん低下していき、午前4~5時頃に最低になります。冷房をつけっぱなしだと、この体温の変化に対応できずに、かえって睡眠の邪魔をしてしまいます。

ですから、就寝前に部屋を冷やしておき、寝床に入る際には、冷房の設定温度を少し高めの27~28度ぐらいに変更して、3時間程度でタイマーが切れるようにしておきます。こうしておけば、身体が冷えすぎて明け方に目が覚めてしまうことは避けられます。

なお、睡眠の時間帯や体感温度は人によって異なります。寝室の温度調整は、「寝入りばなの深い睡眠をしっかり確保する」、「夜間体温は低下する」という観点を踏まえて、一番自分に合った寝室の温湿度管理を行ってください。

冬場は、温度が13度、湿度が55~60%を下回ると睡眠に影響を与えると言われています。暖房の温度設定の目安としては、温度15~18度ぐらいになります。

人は就寝前に身体の中の熱を手足から逃がすことによって体温を下げ、眠りにつきやすくしていますので、就寝前に手足が冷えているとうまく身体の熱を逃がすことが出来ず、スムーズな入眠を妨げてしまいます。

冬は寝る前にあらかじめ布団の中の手や足と接触する部分を湯たんぽなどで温めておくと良いでしょう。

なお、睡眠中、ずっと手元や足元が温かいと、身体の中の熱を手足からスムーズに放出し、体温を下げることが出来なくなります。もし、電気毛布などを使用する場合は、入眠時だけ使用するようにしましょう。また、足元を温める際に、靴下を利用する場合は、就寝前に使用し、就寝時には脱ぐか、少なくとも締め付けのきつくないものや、指先の空いたものを使用するなど工夫してみてください。

また、冬場は乾燥しており、暖房器を使えば、さらに寝室の空気が乾燥します。加湿器を使うのがおすすめですが、加湿器がない場合は、濡れたバスタオルや洗濯物を枕元に置いておくという方法でも、極端な乾燥は避けられます。

眠りに最適な寝室の照明

寝室の照明は何を使っていますか?寝室の照明に明るい白色灯を使用している方もいらっしゃいますが、あまりおすすめできません。なぜなら、睡眠ホルモン「メラトニン」は、光に弱い性質を持ち、強い光を浴びるとその分泌が抑制されてしまうからです。

メラトニンが十分に分泌されないと寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなってしまいます。

一般的なリビングの照明の明るさは500~700ルクス程度ですが、500ルクス程度の光でもメラトニンの分泌を減らしていきます。よって、寝室やリビングには、ダウンライトなど、灯りの弱い間接照明を設置し、就寝1~2時間前ぐらいからは、間接照明に切り替えます。

また、オレンジ色の暖色照明は白色照明より、ルクス数が小さく、メラトニン抑制力も少ないことに加え、人の気持ちを落ち着け、眠りに就きやすくしてくれますのでおすすめです。

就寝時は、完全な暗闇が一番ですが、不安になって、寝つきを悪くする場合や、夜中に目が覚めたときのことも考え、物の形が何とか判別できるぐらいの明るさ(0.1~1ルクス)が理想と言えます。

照明2

寝室の明るさが30ルクス(ロウソク1本や豆電球1つの明るさが約10ルクスです)を超えると、睡眠の質に影響が出てきますので、調光機能のある間接照明を使用するか、寝床から間接照明を遠ざける、もしくはアイマスクを使用するなどして、理想の明るさに近づけましょう(豆電球1個でも睡眠に影響を及ぼすという研究結果もあります)。

なお、寝る前は極力避けた方がよい光ですが、逆に、朝は出来るだけ多く浴びましょう。起床後は速やかにカーテンを開け、照明をつけるなどして、部屋を明るくして、光を身体に取り入れることで体内のメラトニンが消滅して、反対に活性ホルモンのセロトニンが分泌され、眠気を抑え、目覚めの良い一日にしてくれます。

寝室のレイアウト <空調と寝床の位置関係>

人は眠りに入ると、日中、長時間フルに使用した脳がオーバーヒートしないように、脳の熱を手足から放出させ、そして、身体全体の体温を下げることで脳と身体を休ませています。

赤ちゃんが眠くなると手足が温かくなるのも手足から身体の熱を放出させているからです。いわゆる「頭寒足熱」というのは、頭を冷やし、手足を温めることで、体内に溜まった余分な熱気を体外に放出させやすくすることです。

つまり、「頭寒足熱」が寝付きを良くし、眠りを深いものにしてくれるのです。そして、この「頭寒足熱」を考えながら、寝室の空調と寝床の位置関係を考えると良質な睡眠を得られやすくなります。

例えば、夏場は、冷房や扇風機は枕元から涼しさが伝わるようにし、逆に冬場は足元から温かさが伝わるようにすれば、体の熱が体外に出やすくなり、より一層の快眠が得られるようになります。

空調の位置を動かせない場合は、枕の向きを変えてあげるだけでいいのです。なお、冷房や暖房の風は身体に直接当たらない程度の距離をとりましょう。

扇風機2

また、「壁と寝床」の距離についても少し気を遣ってあげると、睡眠の質を向上させることがあります。

これは特に夏場に当てはまります。寝室が南側に面している場合は特に、壁の温度は太陽の熱を吸収して高くなっています。寝床を壁から10cm程度離してあげるだけでも体感温度が下がりますので試してみてください。

最後に、寝室にテレビなどの電化製品がある場合は、出来るだけ寝室から除外し、部屋数の関係上、除外出来ない場合は、寝床から出来るだけ離れた位置に配置します。そして、就寝前にはモニターが見えないように布などを被せましょう。これは、寝室を演出することであり、気持ちを「ON」から「OFF」に切り替える、「入眠儀式」にもなります。

寝室のレイアウト <寝床の位置について>

あなたの寝室では、寝床(ベッド)はどの位置に置かれていますか?
実は、睡眠に適した寝室のレイアウトというものがあります。

まず、寝床を自分が一番「安心できる」位置に設置することが心理的側面から重要です。部屋の中を歩いて動線にひっかかる場所、出入口付近、本棚の真横(地震災害時を考慮)などは避けた方がよいでしょう。睡眠中、無意識のうちに不安を感じ、眠りを浅くしていることもあります。

次に環境的側面から、「光と寝床」、「空調と寝床」のレイアウトが大きなポイントとなります。

ベッドと窓
 
まず、ベッドの位置は窓際から離れた位置に置くことをおすすめします。
多くの人は寝起きとともに光を浴びることが良い目覚めだと考えています。しかし必ずしもそれが良い目覚めとは限りません。いつも同じ時間に、太陽は上がるわけではなく、夏は早すぎる夜明けと熱い直射光で、明け方の眠りを浅くし、睡眠の途中で強制的に目覚めやすくなってしまいます。

睡眠ホルモンである「メラトニン」は、光を感知してから、14~16時間後に分泌されます。例えば、7時起床の場合、7時に光を感知できれば、21~22時頃にメラトニンの分泌が始まり、徐々に眠気が増し、その1~2時間後(23~24時頃)に就寝するといった具合です。つまり、体内の中で、長時間のリズムを持って分泌されている物質なのです。

もしも、太陽のリズムに合わせるとしたら、夏は日が長いため慢性的な寝不足に、冬は朝が遅いため 、睡眠リズムが整わず不規則な生活になってしまいます。それに勤務時間の関係で夜型の生活の人は、そもそも太陽で光を調節するのは避けた方が良いでしょう。出社時間が決まっているサラリーマンにとっては、太陽の光に合わせて起きることに拘っては季節の変わり目ごとに体調を崩すことにもつながります。

つまり、夜、しっかり眠るために、入眠時には光をシャットアウトし、起きた後に光を浴びられる環境を作ることが、寝室づくりのポイントになります。

寝室のベッドは窓際から離れた位置に設置し、それが難しければ、遮光遮音カーテンをひき、光から睡眠空間とリズムを守ることを優先してください。(窓際は外部の物音が一番する場所でもあることから、「音」で睡眠を阻害しないための工夫にもなります。)

そして、起床後は、カーテンを明けて、充分に光を浴びることを忘れないでください。もしも、太陽の光が少ないのであれば、人工の光でも構いません。

薬物療法とは

睡眠障害を抱える患者の方に対し、睡眠衛生指導をはじめとした精神療法を実施し、それでも効果が見られない場合は、睡眠薬をはじめとした薬物療法が行われます。

錠剤

不眠の頻度としては、週3日以上、期間として1カ月以上持続し、以前には存在しなかった日中の機能障害などが存在する場合に行われます。また、薬物療法は、睡眠薬を飲めばそれで障害が解決するというものではなく、多くは、他の治療法と併用し、他の治療を補完するために行われます。

睡眠薬は危険な薬物であるという誤解がありますが、これは従来使用されていたバルビツール酸系の睡眠薬についての認識がほとんどであると言えます。

バルビツール酸系の睡眠薬は、耐性や依存性があり、延髄から脳全体を鎮静化する作用があるため、大量に服用すると呼吸中枢が抑制され、呼吸が停止するなど、死に至るような危険性があったことから、現在、薬物療法において使用されることはほとんどありません。

現在の薬物療法において使用される睡眠薬は、バルビツール酸系の危険性を克服するべく、その後開発されたベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、自然な睡眠を誘発し、従来のような耐性や依存性といった副作用があらわれにくくなっております。ベンゾジアゼピン系の作用は主に抗不安作用、筋弛緩作用、抗けいれん作用、鎮静作用、催眠作用、健忘作用などがあり、その作用時間によって、超短時間型、短時間型、中時間型、長時間型に分かれます。

例えば、入眠障害には超短時間型や短時間型、中途覚醒には中時間型、熟眠障害や早期覚醒には長時間型といったように睡眠障害のタイプに併せて医師が最適の薬を処方します。

また、ベンゾジアゼピン系睡眠薬の抗不安作用や筋弛緩作用、反跳性不眠などの副作用を軽減し、より自然に近い睡眠を誘発する非ベンゾジアゼピン系睡眠薬も多く用いられています。最も作用時間が短いタイプの睡眠薬であり、欧米ではベンゾジアゼピン系睡眠薬よりも多く用いられています。

なお、一般的にこれらの薬物で催眠作用の強いものが睡眠薬として使われ、催眠作用が弱く、抗不安作用が強く、作用の持続時間が長いものが安定剤として使われます。

また、薬物療法では睡眠薬以外にビタミンB12が投与されることもあります。これは、睡眠相後退症候群非24時間睡眠覚醒症候群といった概日リズム睡眠障害の治療に使われることが多いです。ビタミンB12がこれらの障害にもたらす作用については、様々な見解がありますが、ビタミンB12を他の治療と併用して投与することで多くの有効例が見られます。

高照度光療法とは

高照度光療法は、睡眠相後退症候群非24時間睡眠覚醒症候群などの概日リズム睡眠障害や季節性うつ病患者の方に対して、1日のうちのある時間帯に2500~10,000ルックス以上の高照度光を数十分から数時間浴びさせ、乱れた生体リズムを正常なリズムに取り戻す治療法です(5,000-10,000ルクス程度の照度を30分-1時間程度照射するケースが多いようです)。

電球

睡眠相後退症候群では、睡眠相(睡眠の時間帯)の前進をさせるため朝に高照度光療法を行い、非24時間睡眠覚醒症候群では、日によって睡眠相が異なりますので、夜間の適切な時間帯に睡眠相がある時期の朝に高照度光療法を行い、睡眠相が遅れるのを防ぎます。

また、高齢者に多い睡眠相前進症候群では、夕方から夜間入眠前に高照度光療法を行うことで睡眠相を後退させます。

照射装置としては、蛍光灯を並べたようなものが用いられ、室内の天井や壁面に埋め込まれたもの、携帯型のものがあります。患者には、高照度光照射装置の前に座り、光源を1分間に数秒以上見つめるように指示します。

人は24時間を1周期とする生体リズムに基づき朝起きて、日中活動し、夜就寝していますが、このリズムは24時間より少し長い周期を持つ体内時計によってコントロールされています。

したがって、この体内時計と実際の時間との間にズレが生じることになりますが、人はその時間のズレを毎朝太陽の光を浴びることによって自然に修正しています。高照度光療法は、人の生体リズムが光によって影響されることを利用した治療法といえます。

なお、高照度光療法の副作用は少ないですが、眼精疲労、頭痛、倦怠感、いらいら感、吐き気などの症状がみられることもあります。ただ、副作用のために高照度光療法の中断が必要になる症例は現実にはほぼ少数です。

時間療法とは

時間療法は、睡眠の時間帯(睡眠相)が通常より遅くなる睡眠障害(睡眠相後退症候群)の治療に用いられる治療法です。

時計

睡眠相後退症候群は夜更かしが続き、それが常態化し、睡眠相が通常の時間帯に戻せなくなり、深夜や明け方になるまで眠れない、そして、朝も起きられない状態です。

就寝時刻を早くすることより、遅くすることによって調整する方が人の生体リズム上、楽であることから、時間療法においては、就寝時刻を毎日少しずつ遅らせていきます。

そして、就寝時刻が通常の就寝時間にまで戻ったとき、それを習慣化するようにします。この治療は就寝・起床の後退を厳密に実行するためにも入院して整った環境の中で専門医の指導の元に行われます。

精神療法(心理療法)とは

精神療法とは、薬物など物理的・化学的な手段に拠らず、専門医(精神科医・臨床心理士など)が患者と対話を行い、よく話を聞いたうえで、原因の特定を行い、専門的な知識を伝え、考え方や行動の改善を行い、それによって対象となる症状の改善を行う治療法です。

医師

睡眠障害の治療においてもこの精神療法がよく行われます。

睡眠障害の方は、睡眠への不安や恐怖が非常に強くなっていることが多く、睡眠に対する固執が強くなると、さらに症状を悪化させていきます。そこでまずは専門医が患者さんの話を良く聞き、何が障害の元になっているかを把握し、そのうえで正確な知識を与えていきます。

例えば、高齢者の方であれば、加齢に伴い睡眠時間が以前と比べ少なくなることは自然なものであり、睡眠時間なども個人によって差があることを理解してもらいます。

また、睡眠ポリグラフ検査を行い、その結果を詳細に説明することによって、患者の方の客観的な睡眠状態を理解してもらうことで、不眠に関する不安が軽減されることもあります。

そして、十分な睡眠が取れなくても、毎日同じ時刻に起床するようにするなど、生活習慣全般から、就寝前の過ごし方など、様々な指導を行っていきます。

このような精神療法は患者さんとの1対1で行われることが多いですが、睡眠障害から日常生活に支障をきたし、社会生活にうまく適応することができなくなってしまった患者の方に対しては、同じ障害の患者さん同士が集まって、互いの悩みを話したり、治療に関する情報を交換するような集団精神療法がとられることもあります。

自律訓練法とは

自律訓練法は自己暗示によって段階的に緊張をほぐしていくもので、心身症や神経症などの治療法として使われていました。疲労回復、ストレス緩和、不安の軽減、睡眠障害などにも効果があると言われています。

静かで快適な場所を確保し、椅子に座るか、床に仰向けになり、身体の力を抜き、まず気持ちをリラックスさせ、気持ちがとても落ち着いているイメージを思い浮かべます。その後に次のイメージを順番に思い浮かべて行きます。

手

① 手足が重い
② 手足が温かい
③ 心臓が静かに規則正しく動いている
④ 呼吸が楽になっている
⑤ お腹が温かい
⑥ 額が涼しい

このように6段階の暗示をかけていき、その途中で「眠くなる」という暗示を加えたりします。

成功すれば、実際にイメージと同様の感覚を覚え、脈拍数の落ち着きや手足の体温の上昇といった効果が表れます。このトレーニングは1回5分程度を1日2~3回行い、最終的には就寝前に行います。

また、就寝前に行う以外は、終了後に脱力感や不快感を覚えないように手足の屈伸を行い、最後に大きく背伸びと深呼吸を行い、暗示を取り消す動作を行います。

この自律訓練法は睡眠障害の中でも眠れないことへの不安が強い精神生理性不眠症睡眠状態誤認などの方に特に効果があります。

なお、実施に際しては出来るだけ専門家の指導の元に行うことが望ましいです。

弛緩療法(漸進的筋弛緩療法)とは

毎日の生活の中で受ける不安やストレス、緊張、また、不眠症の方は、思うように眠れないことに対するストレスまでもが加わり、就寝時になっても交感神経が優位に立ち、無意識に気持ちが緊張した状態が続いていることが多くあります。

そして、心と同調して身体も緊張した状態にあり、それがさらに眠りを妨げています。

弛緩療法はそのような身体の緊張をほぐす療法です。弛緩療法は単純な筋緊張の解除と段階的にほぐしていく漸進的筋弛緩療法があります。

漸進的筋弛緩療法では、身体の筋肉を段階的に弛緩させていきます。

筋肉

具体的には、身体のある部分に力を入れてわざと筋肉を収縮してもらい、その緊張を保って筋肉が緊張した状態の感覚を覚えてもらいます。次にその力を入れた筋肉を弛緩してもらい、緊張が和らいでいく感覚を認識してもらいます。

この作業を腕、顔、首、肩、上背部、胸部、腹部、下背部、臀部、太腿、下腿、全身の順で1回15~20分かけて、1日2~3回行い、最後は就寝前に行います。

弛緩療法によって、身体が緊張した状態と弛緩した状態を自分で認識することが可能になり、何もしなくても就寝前に自分で身体の緊張を解くことが出来るようになり、入眠しやすくなります。

睡眠時間制限療法とは

睡眠時間制限療法とは、睡眠障害の治療として行われる非薬物療法(行動療法)のうちの1つであり、就寝時間を制限することによって睡眠障害を抱えている方の心理的不安を和らげる方法です。

制限

具体的には、睡眠日誌を元に現状で実際に眠れている時間帯を把握し、例えば、0時頃にいつも就寝するが、実際にはいつも3時ぐらいまで眠れない方には、0時に就寝するのではなく、3時に就寝してもらいます。そして、起床時刻は現在の習慣から変えません。

出来るだけ就寝してから入眠するまでの「眠れない」時間帯を少なくすることによって、「眠れない」と感じる不安を取り除きます。

設定した就寝時間を数日間続けて、就寝するとすぐに入眠出来るようになれば、今度は就寝時刻を少しずつ早めていきます(1週間続けて平均睡眠効率が90%以上であれば、床上時間を15分増やし、90%未満85%以上の場合には現状を継続、85%未満の場合には床上時間を15分減らすといった方法をとります)。

そうすることによって、眠れないことに対する過剰な不安や緊張がほぐれ、就寝=入眠が出来るだけ近いものとなり、結果として、睡眠時間の増加が期待出来ます。

刺激制御法とは

眠れないことが続くと寝室の寝床に入って眠ることを苦痛に感じられることがあります。「また今日も眠れないのだろうか」と悪いイメージを抱いてしまうことから、寝床が「心地良いところ」や「リラックスできるところ」といった本来のイメージが湧かなくなっている状態です。

楽園1

本来であれば、寝室や寝床に入ると心地よくて、知らず知らずのうちに眠くなって、眠ってしまっている、という条件反射とは逆の悪い条件反射が付いている状態です。

刺激制御法では、このような考え方を取り除くために、

① 眠くなるまで寝床に入らない、
② 寝床は性交渉を除き、睡眠のみに使用する(寝床で本やテレビ、携帯を見ない)、
③ 寝床に入って20分程度経っても眠れなければ、一度寝床から出る、
④ 眠気を感じたら、また寝床に戻り、それでも寝付けなければ、寝床から出る(繰り返し)
⑤ たとえ昨夜眠れなくても、起床時刻は変えない、
⑥ 睡眠不足を感じても、日中、仮眠をとらない、

といった制限を睡眠障害の患者に与え、睡眠欲を高め、「寝床=心地良いところ・眠るところ」というイメージを植え付けて行き、入床から入眠までの時間を短くしていき、患者の方が過度に眠れないと感じることを抑えて行きます。

睡眠衛生指導とは

睡眠障害の治療を行う上でまず行われるのが睡眠衛生指導です。患者さんとの対話から、現在抱えている睡眠に関する悩みを詳しく聞くとともに、睡眠の関する正しい知識を指導していきます。

睡眠薬といった薬物療法を含め、どのような治療を行っても、患者の方が睡眠に関する誤った認識を持っていれば、障害はなかなか克服されません。

睡眠衛生指導では、睡眠に関する基礎知識から、快適な睡眠を得るための生活習慣や寝室環境などについての指導が精神療法の一環として行われます。

指導

以下は、厚生労働省委託研究班による「睡眠障害対処12の指針」です。

①睡眠時間は人それぞれ、日中眠気で困らなければ十分
睡眠の長い人、短い人、季節でも変化、8時間にこだわらない。歳をとると必要な睡眠時間は短くなる。

②刺激物は避け、眠る前には自分なりのリラックス法
就寝前4時間のカフェインの摂取、就寝前1時間の喫煙は避ける。軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、香り、筋弛緩トレーニング。

③眠たくなってから床に就く、就寝時刻にこだわりすぎない
眠ろうとする意気込みが頭をさえさせ寝つきを悪くする。

④同じ時刻に毎日起床
早寝早起きではなく、早起きが早寝に通じる。日曜に遅くまで床で過ごすと、月曜の朝がつらくなる。

⑤光の利用でよい睡眠
目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計をスイッチオン。夜は明るすぎない照明を。

⑥規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣
朝食は心と体の目覚めに重要、夜食はごく軽く。運動習慣は熟睡を促進。

⑦昼寝をするなら、15時前の20~30分
長い昼寝はかえってぼんやりのもと。夕方以降の昼寝は夜の睡眠に影響。

⑧眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに
寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減る。

⑨睡眠中の激しいいびき・呼吸停止や足のぴくつき・むずむず感は要注意
背景に睡眠の病気、専門治療が必要。

⑩十分眠っても昼間の眠気が強いときは専門医に
長時間眠っても日中の眠気で仕事・学業に支障がある場合は専門医に相談。車の運転に注意。

⑪睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
睡眠薬代わりの寝酒は、深い睡眠を減らし、夜中に目覚める原因となる。

⑫睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全である
一定時刻に服用し就床。アルコールとの併用をしない。

睡眠負債の返済方法(休日遅寝の弊害)

睡眠時間が不足した場合、その不足分は負債のように溜まっていきます。これを「睡眠負債」といいます。

この負債の返済方法ですが、休日に一気に返済するより、時間が空いた隙間にコツコツ返済していく方法がおすすめです。例えば、お昼休みにこれまで外出して昼食をとっていたのをお弁当に替え、浮いた時間をお昼寝に使う。外出時の移動の時間を効果的に使う、といったことです。

いつも朝に起床するところを、休みの日には昼頃まで寝て、睡眠不足を補うというやり方は、睡眠のリズムを壊します。例えば、日曜日に昼頃まで眠ってしまうと、夜になっても起床時刻からあまり時間が経っていませんので、なかなか眠気は訪れません。よって、なかなか寝付けず、就寝時刻が遅くなり、結局、月曜日を寝不足からスタートさせることになります。

また、睡眠ホルモンである「メラトニン」は起床時刻と光の関係から、相応の時間を経て分泌されます。休みの日に遅寝をすると、その日の夜にメラトニンが分泌される時間が遅くなったり、分泌量が少なくなることから、なかなか寝付けなかったり、眠りが浅くなってしまうのです。

以上から、休日に睡眠負債を返済する場合は、いつもより少し早目に就寝するか、12時~15時ぐらいの間に短いお昼寝する方がその夜の睡眠に差支えがありません。平日と休日の起床時刻の差は、せいぜい1~2時間程度にとどめておきましょう。

また、来週から忙しくなるので、今のうちに寝だめをしておこう、というのも効果がありません。

貯金

寝だめはあくまで不足した睡眠時間を補う(睡眠負債を返済する)ものであって、貯金をしておくことはできません。かえって、その夜、寝つきが悪くなり、眠りも浅くなって、結果として、疲れを残してしまいます。

最後に、いつもより少し早目に就寝する、という点でも留意が必要です。
眠気は、メラトニンの分泌に併せて22時頃から徐々に高まっていきますが、その前の時間帯である19~21時頃は体温が最も高く、眠気が最も少ない時間帯になります。

この時間帯は眠ろうと思っても、なかなか眠れない時間帯であることから「睡眠禁止帯」と呼ばれています。たとえ眠れても、メラトニンの分泌も少なく、体温も高いことから、深い眠りは得られません。つまり、成長ホルモンの分泌も少ないことから、疲れを効果的に取り除くことは出来ませんので、睡眠負債を返済したい場合でも、この時間帯は避けた方が無難です。

睡眠時間が短いときは意識的にポジティブ(楽天的)に

世の中には、短い睡眠時間でも問題なく生活できるショートスリーパーと逆に平均より長い睡眠時間を必要とするロングスリーパーがいます。そして、その長短はその人の性格に左右される部分もあると言われています。

ショートスリーパーは外交的・社交的、楽観的な人に多いと言われています。それは、失敗や悩みに対して、くよくよせず、軽く受け流すことができる傾向があるため、脳の疲労が少なく、短い睡眠時間で疲労を回復できるのではないかと考えられています。

逆に、ロングスリーパーは、内向的で悲観的な人に多いと言われています。失敗や悩みを正面から受け止めるために、脳を酷使し、その疲労回復に時間がかかる分、睡眠時間も長くなると考えられています。

もしあなたの睡眠時間がどうしても短くなってしまうときは、意識的にポジティブ(楽天的)に物事を考えるようにしましょう。睡眠時間が短いときは、努めて、脳の疲労度を軽減させてやるのです。
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