スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

アルコール依存睡眠障害

アルコールを大量に飲まなければ眠れない状態が長期間持続している状態をアルコール依存症睡眠障害といいます。

アルコールは中枢神経(脳の機能)を抑制するため、たまに少量を飲む場合、入眠を促してくれます。ただし、人の身体には耐性があるため、毎日飲酒を続けると、少量の飲酒で以前と同じような入眠効果が得られなくなってきます。

そこで眠れないからといって飲酒量を増やしていくとアルコール依存症になる可能性が高まります。

アルコール依存状態の人が急に断酒しても逆に眠りの浅いレム睡眠が増加して、中途覚醒が多くなったり、さらに眠りの質を悪化させるようになります。

また、重度のアルコール依存症になると、急に断酒をした場合、その数時間から数日後に禁断症状(離脱症候群)がおこり、中枢神経系が興奮状態となることから、手指がふるえたり、わけのわからない行動を起こしたり、幻覚や錯覚、嘔吐、著しい不眠症状などが見られるようになります。

このようなアルコール依存睡眠障害の治療は、専門医の指導のもと数週間で徐々にアルコール量を減らしていくことと併せて、睡眠薬、精神安定剤、抗うつ薬の投与といった薬物療法やカウンセリングを通じた生活指導や精神療法などが行われます。

また、依存しなければ就寝前にアルコールを飲んでもいいのでは、と考える方もいらっしゃいますが、アルコールは以下のような理由から睡眠の質を落とします。

○摂取されたアルコールは4~5時間で代謝されるため、1晩の中で離脱による覚醒作用が働きます。また、アルコールを摂取すると夜間にトイレに行きたくなりやすくなります。

○アルコールが分解される過程で発生する「アセトアルデヒド」という物質には交感神経を刺激して、眠りを浅くする作用がありますので、睡眠の後半では不眠傾向となります。

○アルコールは筋肉を弛緩させます。その結果、舌根が落ち込みやすくなり、気道をふさぎ、いびきや睡眠時無呼吸症候群を悪化させます。そうなると、睡眠中に十分な酸素が体に取り込まれないため、眠っても十分に休息がとれません。
スポンサーサイト

気分障害に伴う睡眠障害

気分障害とは、気分が落ち込んだり、逆に気分が異常に高揚したりする精神障害です。

ストレスなどから、何もやる気や興味がなくなってしまうのがうつ病、逆に、病的に爽快になり、疲れを知らずに活発に活動するのが躁うつ病といい、その両方の状態が出現することを双極性障害といいます。

うつ病になるとその大半は睡眠障害も併発し、また逆に不眠が続いてうつ病を引き起こすこともあります。

その特徴は、入眠障害・熟眠障害・早期覚醒であり、健康な人に比べ、入眠後にレム睡眠が現れるまでの時間が短く、徐波睡眠(ノンレム睡眠)も少なくなります。

また、通常、夜眠れなければ、昼間に強い眠気に襲われますが、うつ病になると昼間も眠れないのが大きな特徴です。

うつ病になると睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌を促す、脳内の神経伝達物質セロトニンが不足すると考えられています。

うつ病の治療には抗うつ薬や精神安定剤などの薬物療法が用いられます。また、併せて睡眠障害の治療には、早期覚醒を改善する為に、短中時間作用型の睡眠薬が用いられます。

早期に薬物療法を始めれば、治療期間を短縮できるため、不眠が続くなどの自覚症状があれば、早めの医療機関への受診が望まれます。

また、心身の休養を行うともに、気分障害の原因となった出来事やストレスを乗り越え、今後の再発を防ぐためにもカウンセリングによる精神療法が望まれます。

季節性うつ病による過眠症

季節性うつ病(季節性感情障害、seasonal affective disorder:SAD)とは、季節の変化によって発症するうつ病で、ある季節にのみ、身体がだるく、疲れやすくなり、気分が落ち込んでしまうなど、うつ病と似た症状がでます。

最も一般的なものは秋から冬にかけて発症する冬季うつ病です。うつ病は一般的に、不眠・食欲不振が症状として出ますが、冬季うつは逆に過眠・過食の症状が出ます。

炭水化物や糖質を多く含むものを過剰に摂取し、昼間の眠気が強く、睡眠時間が増え、体重も増加してしまいます。

原因としては、近親者にうつ病歴および季節性うつ病歴があるような遺伝的要因と日照時間による影響が考えられております。

冬季うつ病が発症する時期になると日照時間が短くなり、それが生体リズムに影響を及ぼし、睡眠のリズムを狂わせるとされています。

よって冬季に限らず、日照時間の短い地域に転居することによって発症するケースもあります。

季節性うつ病の治療法としては、高照度光療法がとられます。2500~3000ルックスの光を毎朝2~3時間程度浴びることによって、生体リズムを取り戻します。

脳から分泌される睡眠ホルモンであるメラトニンは朝太陽の光を浴びることによって夜間に分泌量がピークとなり、眠りを誘います。

冬季うつ病になると、日照時間の変化から、このメラトニン分泌のリズムが乱れてしまっていることから、朝早い時間の高照度光療法によって生体リズムを取り戻します。

また、高照度光療法で改善が見られない場合は、薬物療法、精神療法、生活指導などが併せて行われます。

統合失調症に伴う睡眠障害

総合失調症とは、従来は精神分裂病と言われていた脳機能障害のことです。100人に1人弱がかかる頻度の高い病気です。

物事を認知することが困難になり、幻覚や妄想などが見られる陽性症状と行動・意欲・集中力などが低下し、自閉症になる陰性症状が見られます。

そして、総合失調症の場合、発病の初期に不眠を訴えることが多く、熟眠障害・中途覚醒といった障害が発生し、やがて症状が進んで、幻覚や妄想が現れるようになります。

治療としては、薬物療法が行われ、陽性症状には、抗精神病薬の投与、また、近年では、副作用が少なく、陰性症状にも有効性が高い、非定型抗精神病薬の投与が主流となっております。

また、症状に応じて、抗うつ薬をや睡眠薬が併用されたり、薬物療法と併せて、心理療法などが行われます。

いずれにしても、治療が早ければ早いほど効果的な薬もあり、早期発見・早期治療が重要な障害と言えます。

不安障害に伴う睡眠障害

不安障害とは、不安や恐怖を強く感じ、それが、突発的、断続的、または長期間にわたり続き、自分でコントロールできなくなり、社会生活を送る上で支障をきたしてしまう症状です。

身体的症状としては、動悸、頻脈、息切れ、呼吸困難、発汗、めまい、不眠などが現れます。

また、それらの症状が突発的に発生するパニック障害と慢性的に不安を感じ、様々な身体症状を訴える全般性不安障害に大きく分類されます。

不安障害の方は、入眠して深い眠り(ノンレム睡眠)に入った後、通常よりも短い時間で眠りの浅いレム睡眠に入ることから、中途覚醒や頻繁に寝返りを繰り返すことが多くなります。

また、パニック障害の方は、いきなり動悸・息切れ・頻脈・発汗といった特有の症状が発生しますが、これは睡眠中にもよく起こります。特にノンレム睡眠時に眠りの深さがさらに深くなる(ステージ1・2から3・4にかけて)際によく起こります。

不安障害の治療は、抗うつ薬であるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)の投与をはじめとした薬物療法が中心となり、その他に精神療法、行動療法などが行われます。

心的外傷後ストレス障害での不眠

心的外傷後ストレス障害(Post Traumatic Stress Disorder:PTSD)では、過去に体験した生死にかかわるような重要な外傷体験が鮮明に反復して思い出されます。

このような体験に激しい不安、恐怖が伴うことが知られており、本疾患患者の60~70%以上で、外傷体験に関する悪夢による中途覚醒や熟眠感の障害が出現します。PTSDでの睡眠障害は、本疾患の中核症状の1つです。

PTSDでは終夜睡眠ポリグラフ検査で、レム睡眠期に本来失われるはずの筋活動が存在し、レム睡眠行動障害と呼ばれる病態を合併することもあります。

また、本疾患は、うつ病を併発したり、症状から逃避したいという欲求からアルコールや薬物を乱用することがあり、それにより睡眠が浅くなり、分断され悪循環を形成する要因ともなります。

治療としては他の睡眠障害と同様に薬物治療などが行われます。

発達障害に伴う睡眠障害

広汎性発達障害(PDD:社会性の獲得やコミュニケーション能力の獲得といった人間の基本的な機能の発達遅延がある)や注意欠陥・多動性障害(ADHD:不注意、多動性、衝動性を症状の特徴とする発達障害)の子供の多くは睡眠障害の症状も抱えることがあります。

PDDでは、入眠障害と睡眠維持障害が多くみられ、なかなか就寝しない、夜中に起きて騒ぐ、ちょっとしたことで起きてしまう、といったことが乳幼児期から現れます。

その背景にはGABAやセロトニン系の発達遅延が睡眠障害と自閉症状に強い影響を及ぼしていると考えられています。

ADHDでは、入眠障害と睡眠維持障害、日中の眠気などに加え、様々な睡眠障害を合併していることがあります。特にむずむず脚症候群周期性四肢運動障害といった睡眠障害は高頻度に合併し、それによって多動症状をさらに悪化させている可能性があります。

せん妄に伴う睡眠障害

せん妄とは、何らかの原因により脳の機能が低下し、意識障害に陥った状態です。

意識障害のために注意・集中が出来なくなり、会話もあやふやになります。

また、最近の出来事を忘れてしまったり、自分が今どこにいるのかが分からなくなったりすることから、認知症と勘違いされがちですが、急に発症することが認知症と異なります。

症状が重くなると、幻覚や妄想などを伴い、異常な行動や言動、興奮などがみられることもあります。

原因としては、大けがや大きな病気をした際に起こりやすく、高齢者、脳卒中を起こしたことのある人、認知症患者、パーキンソン病患者などは、脱水、便秘、睡眠不足、環境の変化など、比較的簡単にせん妄を起しやすくなっています。

また、認知症患者においては長期間にわたって持続することもあります。

夜間せん妄という言葉がよく使われるように、症状は夜間に出現、または悪化することが多いため、鎮静目的で睡眠薬が投与されることが多いです。

治療としては、原因となる身体状況・薬剤がはっきりしている場合は、原因を取り除けば次第に改善しますが、脳器質性疾患や痴呆を持つ患者では、原因がはっきりしないことが多く、薬剤による鎮静が必要となります。
検索フォーム
カテゴリ
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。